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屋久島旅行記2007 (4)

■Day 3 ...Dec 20

最終日。昨日とはうってかわっての晴天だ。
昨日、夜明けが遅い事を学んだので今朝の朝ごはんは8時に予約し、7時過ぎに起きて露天風呂へ。
昨夜は早い時間に倒れるように眠ったので、睡眠時間もたっぷりとれたし。
庭の緑と迫る山々を眺め、鳥達のさえずりを聞きながらの露天風呂は最高だ。
そういえば、この島はこんなに自然たっぷりなのに、あまり鳥を見かけていないとふと思った。季節のせいなんだろうか?

のんびり朝ごはんを食べながら、今日の予定をたてる。
18時前のフライトなので、17時にレンタカーを営業所に返せば良い事になっていた。
島一周のドライブは約3-4時間との事。

午前中に「ヤクスギランド」に行き、お昼を食べたら島一周ドライブをして空港に行こう、というプランをたてた。
ざっとガイドブックを見ただけでも、立ち寄ってみたいなぁと思う場所がたくさんある。

■ヤクスギランド
非常に大きな国立公園に指定されているエリアにあり、様々な形態の杉を散策しながら見る事が出来るという。
今回の旅では縄文杉・ウィルソン株等の有名な杉見物はあきらめていたので、気軽に様々な巨木を見られるというのは魅力的だ。
歩道が整備されており、30分コース・50分コース・80分コース…と所要時間ごとのコースが設定されているというので、ここの30分コースを散策しよう、と意見が一致したのだ。

しかし、看板を辿って進むにつれ、昨日の白谷雲水峡に向かう道と同じ、険しい山道の連続であった。どんどん山奥へ入って行く。あっという間に眼下に森が集落が海が広がる。
途中出会うのは、鹿と猿と道路工事のおっちゃん達だけだ。
「ヤクスギランド」…そのネーミングの響きに、気軽に訪れられるような錯覚を抱いてしまったが、そこにたどり着く迄がかなり大変な道程だったのだ。
すれ違えない幅の狭い山道で、何度も道路工事の車両と遭遇し、崖ぎりぎりの道を何度もバック。免許取りたての頃だったら半泣き状態でストレスだっただろうな。
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カーブを曲がると、猿。

標高1,000mのあたりで、やっと入り口に到着した。
このヤクスギランド内の、一番長時間を要するコース(150分?)は、そのまま向こうにそびえている太忠岳(山頂に、天柱石と呼ばれる奇岩がそびえているのが見える。何故こんな形に??)への登山口となっているらしい。
いつか行ってみたいなぁ山頂に…。
1時間近くかけて来たのに、30分コースだけで帰るのはなんだか悔しいのだが、のんびり歩くとかなり見ごたえのある景色が堪能できた。

すごい。右を見ても左を見ても、息苦しい程の濃い緑だ。本当に今は12月なのか?
倒れている杉の巨木。大きすぎて、左右の端っこが視界に入らない。しかもどっちが根側??
そしてその倒れた巨木の上に育った大きな杉。高すぎて、てっぺんが見えない。

もたれ合った二本の大木が絡みあって巨大な木になっている。

伐採された木の跡から何本もの木が生えている。

ため息が出る。
プリントしたら、上下左右の区別が出来ない写真がきっと何枚もあるだろう。

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■飛び魚定食・さば定食
ヤクシマランドを後にして、周回道路に向かって山を降りる。
往復時間で予定以上に時間を使ってしまったので、昼食の場所も途中で見つけて入ろう、という事になった。
海沿いの周回道路に出ると、ホテルのある尾之間温泉近くに小さな定食屋さんがあったのでそこに入る。
屋久島は、飛び魚と「首折れサバ」が有名だと聞いていたので、両親は飛び魚定食を、私はサバ定食を頼んだ。
血を抜き、鮮度を保つ為に水揚げしたばかりのサバの首を折るのが屋久島流らしい。
あぶらの乗った焼きサバ、うんまーい!
そして飛び魚は、ヒレを広げた姿揚げ状態で出てきた。うんわぁ!
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飛び魚って、ピョンピョン跳ぶのかと思ってたら、この姿で長距離飛ぶんだって…シラナカッタ。

■西部林道
食事を済ませると、午後一時過ぎ。島一周するには、あまりのんびりしていられない。
この後はドライブがメインだ。
周回道路を、時計回りに進んでゆく。

初日に、袋入りのぽんかんを買ったあたりで両親は4袋も購入!
相当気に入ったらしい。
短い滞在中に、いったいどれだけのぽんかんを食べた事か。ビタミンCの補給はバッチリだ。

海からそれない道だけど、どんどん海抜が高くなる。やがて有名な観光スポット「大川の滝」入り口にさしかかったが、大型の観光バスが入っていったので寄らずにスルーした。

そして、「西部林道」に突入。

この道は周回道路の一部なのだが、世界遺産に指定されているエリアを突っ切るもので、世界遺産指定エリアを車で進入できるのはここだけなんだとか。
かなり狭く、対面車とすれちがえない場所も多々。
でも、対面車なんてほとんどいなかったけどね。シーズンオフ、ブラボー。
緑が気持ちいい。窓を開けて、ゆっくり走る。
崖の途中に通してある道のようで、右手に急な山肌と照葉樹林の垂直分布。
左手の崖の下広がる東シナ海。
枝の隙間から日が差し込み、風で枝葉が揺れる音だけが聞こえる。
この道、車を降りて歩きたいなぁ…。
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■いなか浜
林道を抜けるとだんだん標高が低くなり、集落が見えてきた。
白い浜が現れる。
海ガメが卵を産みにやってくるという、永田の「いなか浜」だ。
ずっと休憩無しで走り続けてきたので、ここで一休み。
誰もいない、奇麗な砂浜のビーチだ。
ぽんかんを食べながら、ボーっと海を眺める。
沖縄の黒島や、宮古島の周辺の島々で、ウミガメが浜を歩いた跡をいくつも見つけた事を思い出していた。
どの浜も奇麗だったっけな。
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屋久島を知る迄は、沖縄と同じ南方の海に浮かぶ島という事で、似たようなイメージを持つものだと思っていた。
でも、来てみたら、全く違う事に驚いた。
かつては違う国だったのだから、という事だけではない。
もちろんどちらが良いという比較など出来る訳もなく、屋久島も私の中で「再度訪れたい!」と思う場所のリストに追加された。

良い旅だったな。
両親も満足だったと口々に言ってくれたし、嬉しそうな顔がたくさん見れたら私も嬉しい。
そして私自身がとてもリラックスというか、幸せな気分に浸れた実感があるし。
何故か分からないけれど水のある風景にとても魅かれる私にとって、この水と森の島はとてつもないパワースポットなのだと思う。
次は絶対にダンナと一緒に来る。

思いがけなく実現した屋久島旅行だったが、大当たりの旅行でありました。

■エピローグ
休暇明けに出社してしばらくは、いろんな人から屋久島について聞かれた。
もののけ姫の森で大活躍した、鮮やかなオレンジ色のレインコートをくれたランチ仲間の先輩は「田口ランディさんが出してる屋久島の旅行記本を読んで以来、ずっと行きたいと思ってたんだ。話を聞いて、更に行きたくなった!」と言ってくれた。
田口ランディさんは結構面白い文章を書く人だなと思っていたので、年末の買出しの際にその本を求め 正月明けに一日で一気に読んだ。
「ひかりのあめふるしま やくしま」というタイトルの本。
ぎゃーっ、これ読んでから行けば良かった~!って叫びそうになった程、面白かった。
っていうか、彼女の旅を楽しむポイントに共感できるところがたくさんあったのだ。
そして読み終わって、あぁ私が辿ったコースは結構いいポイント突いてたんだなって改めて思った。あれだけ満足できたものね。

ところで屋久島は、携帯の電波の届かないエリアばかりだった。
私はソフトバンクを利用しているんだけど、空港・港・ホテルのエリア以外はほとんどが圏外だったような気がする。
ソフトバンクの特徴なのだけれど、圏外のエリアにいる事が長いと、電波の届くところを探そうとして頑張るらしくあっという間にバッテリーが無くなる。
ソフトバンク利用者は、気をつけていた方が良いかもね。

屋久島旅行記2007 (3)

■Day 2 ... Dec 19

朝、6時半に起床。
ところが窓の外はまだ暗い。
そっか、東京と比べたら日の入りも日の出も遅いのだった。
7時頃にようやくうっすら明るくなり、カーテンを明けると朝日を浴びたモッチョム岳がお出迎え。
部屋の窓からこんな景色が見えるなんて、素敵だー。
両親もこの景観には大喜び。ちょっと嬉しい。
今日は曇り後、雨の予報だ。屋久島らしい天気なのだろう。

屋久島といえば一番有名なのが縄文杉。
一度は行ってみたいと思っていたけれど、行って戻るのにトータル10時間近くかかると聞いてビックリ。
朝の5時にはホテルを出発しなくてはならないようだ。
二泊三日の旅程なので、行くとしたらこの二日目しかないのだが、普段山歩きになど縁の無い60代の両親にとってキツいのではないか?という心配があったのと、10時間も使ってしまうと他の場所に行く機会がいくつも失われてしまう事を考え、縄文杉はあきらめたのだ。
その代わり、もののけ姫の舞台となった森 白谷雲水峡に行く事にした。
最近では縄文杉のコースと人気を二分する程の盛況ぶりらしい。
往復で4.5~5時間と言われるコース。
それなりの山歩きの格好は必要だという事で、ホテルで朝ごはんをしっかり食べ、暑さにも寒さにも対応できそうな格好をし、途中の店で食料やレインコート、帽子等を購入してからいざ出発。
私はレインコートも帽子も持参していたけれど、両親は現地調達すると言って、コンビニで安いものを購入した。
後から思えば、安いものでも、有るのと無いのとでは大違いだったと思う。

■いざ、白谷雲水峡へ
前日も感じたけれど、島の周回道路をそれて中心部へ向かうと、どんどん道が急勾配になって、標高が高くなっていく。
白谷雲水峡の入り口である、白谷広場に着くまでの道程も山深くて、絶景が続く。
カーブを曲がったところにいきなり屋久猿の集団がくつろいでいたりするので、運転に非常に気をつかう。
でもホッとする景色でもあるんだけど。

駐車場のある白谷広場に着いたのは11時。
正直、子供の頃の遠足以来、山の中に入る機会は滅多に無かった私。
ガイドさん無しで、原生林コースを迷わず行けるのだろうか?という不安が強かった。
原生林コースを辿ってもののけ姫の森を通り、タイコ岩迄のおよそ2.5時間のコース。
地図上に記載されているコースには「歩道」と書いてあるけれど、正直 どこがコースなの??と思うような所が多いのだ。
コースを示すものは、木に結ばれているピンクのリボン。
道中、このピンクのリボンを見かけるたびにホッとした。

両親の体力、特に膝の調子が悪い母さんの調子が気になるので、まずはもののけ姫の入り口である白谷小屋迄歩いてみよう、と1時間ほど歩いた。
岩をつたったりして、とても水量が豊富で奇麗な沢の脇の道をひたすら歩く。
雨が降って気温が下がっている事もあり、とても気持ち良い。
暑い時期だったら、この沢の水に足をつけてるだろうな。
立ち止まってこの雰囲気を楽しみたいけど、とりあえず白谷小屋まではひたすら足をすすめる。

白谷小屋に着くと、遠足や校外学習らしい、体育着姿の中学生がたくさん雨宿りをしていた。
レインコートなど着ておらずびしょびしょで、寒い寒いと震えている。
ここではガイドさん率いる幾つかのグループと遭遇した。いろんなコースの通過点らしい。
母さんに、この先行くかと聞いてみると、行く気満々である。
お弁当を食べたかったけれど、バナナだけ食べて、いざもののけ姫の森へ。

すごい場所だった。

私はもののけ姫は未だ観ていないしあらすじしか知らないので比べた感想は述べられないけれど、間違いなく何かが住んでいそうな、神秘的な場所だった。
ほとんど人に遭遇しないで済んだのも、ラッキーだったのかもしれない。
とにかく、生きよう伸びようとしている木のパワーが迫ってきて、虫や動物だけでなく木も生き物だと感じた。
気の遠くなるくらい長い年月をかけて、朽ちた木々を栄養源として生き続けている木々と、びっしり覆っている、キラキラ光る苔。
しーんとした空気に響く、葉っぱに落ちる雨の音。沢を流れる水の音。風に揺れる葉の音。
じっとその場に立ちすくみ、息を殺して目を凝らす。
ふと気配を感じて横を見ると、対岸で屋久鹿が静かにエサをついばんでいる。
こんな圧倒される景色は見た事がない。
なんて素敵な気配なんだろう。

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もののけ姫の森を抜けると、峠道。
この上へ20分程上ると、タイコ岩という大岩があって絶景を眺められるという。
もう引き返すだろうと思っていたら、父さんも母さんも当然のようにそのコースを上がっていった。
意外と疲れていないので、私もその後をついていく。
が、この短いコースが一番勾配がきつく、大変だった。
上を見ても木々と葉っぱで空が全く見えない。足をすべらせないように注意しながら登っていくと、急に空が開けてタイコ岩に出た。
「うわぁーーー!」と3人で叫ぶ。
まるで雲の上にいるような景色。
山から大きく谷に向かってせり出したタイコ岩。
そのはるか下を沢が流れている。
どれだけ高い場所なんだろう。カメラにもビデオにも、当然収まる訳がない。
眼下に開けた大パノラマに、しばし言葉を失った。
周りにさえぎるものが何も無く、風の音だけが聞こえてくる。体を持っていかれそうで怖い。
足元には霧がたちこめ、なんて神秘的な世界なんだろうと我を忘れて眺め続けた。
「来て良かったね。」を連発する母さん。うん、本当に来て良かった。
めったな事には感動しない父さんも、この森の景色とタイコ岩の景色は素晴らしいと絶賛していた。
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この時点で午後二時。
後は来た道を戻るだけなのだが、峠道に下りてみると、誰一人いなかった。
周りは薄暗く、霧がかかって来ている。
ちょっと不安がよぎり、ゴハン食べないで出来るだけ早く降りようか、という事になり早足で降りる。
もののけ姫の森も、誰一人いない。
神秘的な姿は来た時と変わらない素晴らしさだけど、そこにちょっと怖さも加わる。
ピンクのリボンが霧で見えなくなったら、先に進めなくなっちゃう。
白谷小屋までたどり着くと、霧はかかっていなかったのですこしホッとした。
そこで、私達が降りてきた道に一人で向かう男性を見つけてびっくりした。
君、これから登るの!?

駐車場のある白谷広場近くの吊り橋まで来ると、やっと心からホッとした。
沢の大石に座って、足をぶらぶらさせながら水面を眺めているととても満ち足りた気分になる。
ダンナも連れてきたかったなぁ。
きっと彼は、ウチの両親以上に夢中になっただろうな。
先週までバタバタ生活していた事がウソのようだ。

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車に戻ってやっとお弁当を食べる。16:00!
たっぷり食べた朝ごはんと、リュックに忍ばせたバナナとゼリー飲料のおかげでタフな道程もバテずに過ごせた。
テニスの試合の方がよっぽど疲れる…。

ホテルに戻り、ゆっくり温泉につかり、軽く晩ご飯食べてる途中でもう睡魔が襲ってきた。
3人でサロンパスを足のあちこちに貼り、あっという間に爆睡した。
幸せな夜である。

…Day 3に続く…

屋久島旅行記2007 (2)

■Day 1 - Dec 18

羽田空港に8時集合。
いつも羽田に行く時は車が常なんだけど、今回は私の車はダンナが出勤に使うのでバスか電車で。
寝不足で運転するのは絶対にパスしたいところだし。
自宅沿線の近くの駅から出ている直行バスで行こうかと思っていたが、電車の乗り継ぎで行くと20分程ゆっくり家を出られる、という事が分かり電車で行く事にした。
しかし。
かなり小さめとはいえ、キャリーケースを持って平日朝の電車に乗るのはかなりキツい事だと乗車してから思い知った。
網棚にあげても収まりが悪いから、落ちてきやしないかとびくびくしながら、常に手をのばしてカバンの側面を押さえ続ける。
乗り換えの度に、混んでる人ごみをかきわけてカバンを抱えて乗り降りする。
じゃあ足元に置いてみようと思うと、やはり混んでくると周囲の人々の足元に迷惑がかかる。
そういえば私は、ラッシュの電車が嫌いで高校も大学も会社も、あえて下り方面の遠い所を選んだんだったっけ、という事を改めて思い出す。
直行バスにすれば良かった、と後悔。
今度羽田に車で行けない時は、時間がかかっても直行バスにしよう、と固く誓った。

さて、行くと決まるまで屋久島の位置についてよく知らなかったのだけれど、調べてみると思ったよりずっと九州寄り - 地図で見ると鹿児島の目と鼻の先のような近さに見えた。種子島のすぐ隣。鹿児島県だ。
奄美大島のように沖縄に近いようなイメージを持っていたので、意外な感じがした。
屋久島へは鹿児島空港から小型の飛行機に乗り換えて35分のフライトなのだが、12月はシーズンオフらしく、一日4便しかないので待ち時間がかなりある。
ちょっと時間がもったいないので他の行き方も調べたところ、鹿児島港から船で行く、という方法もあった。
しかし鹿児島空港から港までがバスで一時間強かかるという。
更に乗船時間も、一番速いジェットフォイル(船)でも2時間35分かかるという。
船の旅も好きだけれど、2泊3日という短い旅程を考えて飛行機で行く事にした。

■鹿児島空港
乗継時間が長い為、いったん外に出てみた。
季節はクリスマス直前。
羽田空港はロビーもキレイな飾りつけをしてあったが、鹿児島空港のロビーでは焼酎瓶のツリーがお出迎え!
おぉ、さすが鹿児島!と旅の気分が盛り上がる。
翌年から放映が始まる大河ドラマ篤姫の宣伝と、鹿児島(薩摩?)弁で書かれた看板、ご当地名物品のポスター…
ちょっと古めかしかったりするんだけど、そういったものを見ると「旅の始まり」を意識できて楽しくなる。
空港の入り口には「おやっとさぁ(おつかれさま)」と書かれた足湯があり、私がチケットを出力してもらっている間、両親はこの足湯を堪能していた。
フライトでだるくなった足が軽くなったと喜んでいた。へぇー。

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めっちゃツボにハマった、焼酎ツリー!

■JRC
乗ったのは、小さなプロペラ機。今まで乗った中で一番小さい機体かも。
迫力のある音と揺れが全身にダイレクトに伝わってきて、けっこうなスリル。
でも窓から見える光景は、なかなか楽しかった。
眼下に広がる桜島、そして開聞岳。
いつも飛行機に乗ると、日本地図と全く同じ地形だという事を認識できて感動する。あったりまえの事なんだけど。
周囲は島が多く、飽きる間もなく種子島と屋久島が見えてきた。
すごい。島全体が森、っていう感じで緑が迫ってくる。
屋久島は洋上アルプスとも言われているそうで、1000m級の山々が連なっている。
明らかに沖縄の島々とは違う何かを感じる。
何だろう。西表島とも、全く違う感じ。でも、こういう雰囲気、どこかで見た事があるような…。
着陸の為に飛行機が旋回した時、思い出した。
そうだ。昔の映画の、キングコングの島!
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波照間島に行った時のジェット船のような、大揺れを堪能(?)しました…

■屋久島ドライブ
空港を出ると、暖かかった。
レンタカーを借りて、宿泊ホテルのある尾之間温泉方面へ、島の周回道路を時計周りに走ってみる。
とにかく目に入るのは、圧倒的な緑、緑、緑。
その緑の中に変わった形の岩山がそびえたっている。
何か神々しいというか、畏怖の念を感じさせるような雰囲気を漂わせている。
沖縄のような南国らしさはそう感じないのだけれど、12月半ば過ぎなのに咲き乱れている色とりどりの花々を見る度に、やはり暖かいのだなと思う。
でも、通常は12月に入ると、山の上では雪が降るんだって!
私達は、山に入れるギリギリの時期に来たみたいだ。
観光客の姿も、ほとんど見かけない。

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■「千尋(せんぴろ)の滝」
周回道路からそう遠くなく、わりとカンタンに行ける滝という事で千尋の滝に寄ってみた。
周回道路から外れて島の中心方向に向かうと、どんどん標高が高くなっていく。
すぐに道路の両脇が柑橘系の畑となった。
ぽんかん・たんかんが屋久島の名産らしい。

駐車場に車を止めて、降りたとたんに気持ちの良い空気に包まれた。
鼻で思い切り空気を吸うと、なんともいえない幸せな気分になる。
千尋の滝の展望エリアまで歩くと、滝は遠くにあるのだけれど、体中が水分をまとっているような気がした。
マイナスイオンたっぷりの場所なんだろうな。
誰もいなくて、とても静か。
そして花崗岩の岩肌が、迫ってくるような迫力。
こういう雰囲気って、写真にもビデオにも残せないんだよね。
大きな観光バスが到着して賑やかな団体さんが登場するまで、静かな時間を楽しんだ。

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岩肌が迫ってくるみたい。

■ぽんかん・たんかん
屋久島フルーツランドなるものがあるらしく、南国フルーツ好きの母さんがそこに寄ってみたいと言い出した。
もう夕方だしシーズンオフだし、やっているのか不安ではあったがとりあえず向かってみる。
到着したのは5時で、閉まっていた。
営業時間終了なのか休園期間なのか、良く分からん。
ホテルに向かおうか、と周回道路に戻ろうとすると、道に無人販売所があり、7-8個のぽんかんがビニール袋に詰められて100円で売られていた。
一袋買って車の中で食べてみると、すーーっごく美味しい!
レンタカーの変な匂いがなんとなく気になっていたのだけど、一気に車の中がリフレッシュされる。
12月はぽんかんの旬、1-2月はたんかんの旬なんだそうだ。

■屋久島いわさきホテル
宿泊ホテルは、尾之間温泉地区にある、屋久島いわさきホテル。
せっかくだからハイクラスのホテルに泊まろう、という事で選んだホテルだ。
3人一部屋、しかもシーズンオフ…という条件もあったからかと思うが、朝食付きで一人1泊\11,000だった。
これは超お勧め!
ホテルの設備はお金かかってるし、眺望は最高のロケーションだ。
部屋からはモッチョム岳を臨め、各階のエレベーターホールからは大パノラマで海が臨める。
温泉大浴場も露天風呂のある庭も広くて気持ち良く、設備にお金かけてるなぁ、という感じがする。
何よりもビックリしたのは、吹き抜けのロビーにそびえるレプリカの屋久杉だ。
結構リアルに出来ているのだけれど、何故¥7,000万以上もかけてここまでのモノを…?と不思議に思った。
夜になるとこのレプリカ屋久杉がライトアップされて、ロビーのガラス越しに広がる中庭に立っているように見えるのだ。
幻想的なこの光景はとても素敵で、何度も立ち止まって眺めた。
他に観光客があまりいなくて静かだったのも、運が良かったのかな。

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良く出来たレプリカの屋久杉。ライトアップの写真が撮れなくて残念!

…Day 2 に続く…

屋久島旅行記・プロローグ

事の発端は、ダンナの帰任だった。

2007年は私は勤続15年で、一週間のリフレッシュ休暇がもらえる。
名古屋に単身赴任しているダンナと、お互い休みの取れそうな時期を合わせ、浅草の私の両親も一緒にマウイに行こう、という大まかな計画をたてていたのだ。
両親にとっては初海外だ。

ところが夏以降、ダンナの帰任話が急浮上。
本社に帰任し、職種も変わる事になった。
しかし具体的にいつ引継ぎを終えて戻ってくるのか?という話がなかなか詰まらず、11月半ばになってようやく彼は名古屋から戻ってきた。
私のリフレッシュ休暇の権利は年内いっぱいなのだが、異動したばかりの彼がすぐに一週間の休暇を取れるようなカンジではなく、(そりゃーそうだ。)結局12月の半ばに私だけが休みを取った。
4人で行くハワイの話は翌年の夏休みあたりに延期。
せっかくだから、二泊三日あたりで両親と三人で国内のどこかに行こうという事になった。

クリスマス前の平日だから、新幹線もホテルもそんなに予約には困らないから、京都と神戸に1泊ずつ、とかそんな感じで行きたいとこ決めといてね、と両親には言っておいた。
私は、長期休暇に入る直前はいつも大残業生活だ。
休み直前の金曜日も深夜近くまで残業し、ようやく開放された気分で浅草の実家に向かった。
週末に詳しい行き先とかを決めて、火曜日から二泊三日で出かければいいよね、という話をしていたのだ。
京都も神戸も、メジャーどころのホテルの空き状況が充分な事は確認済みだから気楽だ。

…と、京都だ神戸だと言っても、父さんがイマイチ乗り気でない事に気付く。
「暖かい所がいいなー。伊豆で旨いもの食った方が…」なんて言う父さんに、母さんは「そんな近場の旅~!?」と大反発。
そのうち、TVで富山湾の海の幸の特集を見ていて「富山に海の幸食いにいくか?」なんて話になった。
確かに冬の富山には行ってみたいと思ってたけど、やっぱり飛行機使用になるよね。

「二泊の旅行に高い飛行機使うんだったら、かなり遠くまで行けるよ」と言った途端、「せっかくパスポート取ったんだから、韓国は?」「いいじゃん、台湾ってテもある」なんて話で二人が盛り上がりだした。
ちょっと待て!こんな直前で格安のツアーなんか見つけられる訳ないではないか。
正規料金に近い国際線運賃なんて、もったいなくて払えないぞ。
しかも、台湾は何度か行った事あるけど、たった二日間で下調べして連れてくのなんて、無茶!

「せめて国内にしようよ。九州とか四国とか…」
と言うと、二人が同時に「そうだ、沖縄!」と叫んだ。
あー…なるほど。
前年に、おばあちゃんや両親達を石垣島に連れていった時、エラく感動していたのだ。
帰りに乗り継ぎで本島の景色を見た時、沖縄本島も行きたかったなぁとずっと言っていたっけ。
沖縄だったら、何度も行っているから安心して連れていけるし、私も行きたいし、いいかも。
前に泊まった時に「両親を連れてきたかったな」と感じた万座全日空ホテルあたりに泊まって、美ら海水族館に行って、鯨ウォッチングのツアーにでも参加して…ってプランが頭に浮かぶ。
航空券は普通運賃しかないかもしれないけど、まぁいいだろう。
じゃあ、早速手配するからと言って日曜日に帰宅した。

二日前では、やはり割引の航空運賃は適用できない。普通運賃、高い!
ふと、オフシーズンだから、ANAのいっしょにマイル割を使えれば安く行ける!と思ったものの、最低でも4日前迄の購入じゃないとダメらしい。あ”ー、やはりディスカウントチケットショップで株主優待券でも買うしかないか…と思っていたら、母さんからTELが。

「さっきね、天気予報見たら、来週は沖縄はずっと雨だっていう予報なの。沖縄で雨じゃ寂しいから、屋久島に行かない?父さんも、屋久島なら行ってみたいって言ってるし」と。

屋久島…???

世界遺産の特集番組や素敵な旅行記を見て、いつか行ってみたいとは思っていた場所だ。
屋久杉、雨の島、もののけ姫のモデルの森…。
しかし、ハッキリした場所すら知らなかった。
どっから、どうやって行くんだ?

しかし確かに沖縄で雨続きではもったいない。
とにかく屋久島に行く、という事が日曜の深夜に決まった。
出発は火曜日だ。
夜中ずっとネットでいろんな事を調べ、ホテルやレンタカーの予約もウェブで済ませた。
航空券は直前で割引が無いので、そんなに大きな割引幅は期待できないけど、ディスカウントチケット屋さんで株主優待券を買うしかない。
希望フライトの空席状況だけチェックして、最低限の事が済んだ時には月曜の朝だった。

起きてきて出社の準備を始めたダンナに「明日の行き先、屋久島になった」と伝えたら、えぇっ!?と驚いていたけれど、浅草の両親のマイペースぶりは良く知っているので「さもありなん」って感じだった。
ダンナも一緒だったら間違いなく楽しくなるのになぁ。本当に残念だ。

ディスカウントチケットも購入し、ホッと一安心。
しかし、リフレッシュ休暇中だってのに、普段の仕事と同じような事やってるわって思ったらちょっと笑えた。
次はガイドブックやウェブで、行きたい場所をピックアップ。
やる事はたくさんあって、荷造りに手をつけたのは月曜の深夜だった。
フライトは火曜の朝。
結局こんな調子で、旅行の前日は決まって寝不足なのだった。

■Day 1 に続く

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